車のレザーシートは、見た目も肌触りも高級感があってよいのですが、手入れが大変です。
特に夏場は、背中やお尻、太ももにどうしても汗をかくので、シートに汗が染み込みます。
モケットのシートなら洗えばよいのですが、レザーシートの丸洗いは難しいですね。
レザーシートがにおう理由
車のドアを開けると漂う、ムッとしたイヤなニオイ。それはシートに染み込んだ汗が原因です。
レザーシートは、いったん汗が染み込むと表面を拭いただけでは、ニオイがとれなくなります。
それは、革の繊維の奥に残った汗に、雑菌が繁殖してイヤなニオイが発生させているからです。
消臭剤や革クリーナーでニオイが消えないのはなぜか?
車用の消臭剤やファブ●ーズを使っても、なかなかニオイが消えないのは、ニオイの原因物質を除去できていないからです。
多くの消臭剤は、嫌な匂いを芳香成分で包み込んで隠すマスキングという消臭方法を採用しています。
これは、一時的にはニオイがしなくなるのですが、芳香成分が揮発してしまうと効果がなくなります。
また、消臭成分の粒子が大きいものだと、革の繊維の奥にのこった汗にまで消臭成分を届けることはできません。
革クリーナーの場合は、表面の汚れを落とすことはできるのですが、染み込んだ汗までは拭き取れないので、消臭効果はありません。
業者にシートクリーニングを頼むコストはいくら?
プロの清掃業者に車のシートクリーニングを依頼すると、1脚あたり1万〜5万という代金がかかります。
洗剤の代金だけでなく、シートを取り外す手間と人件費がかかるためどうしても高額になってしまいます。
汚れに効果があるという高温スチームなどプロならではの方法を選択できるところもありますが、革シートに高温はご法度なのでこの場合は使用できませんね。
また、ニオイの強さや付着状況などはそれぞれ違うので当たり前なのですが、いくら払おうがどこの業者さんでも完全にニオイが取れる保障はしてくれないものです。
レザーシートのニオイを自分で消す効果的な方法
レザーシートのニオイを消すには、ニオイの原因物質を除去することが肝心です。
ニオイの原因物質とはシートの奥に染みついた汗と雑菌です。
とくに、嫌な臭いを発生させているのは雑菌なので、雑菌の繁殖を抑えることがとても重要です。
洗ったり、拭いたりしても繊維の奥にまで入り込んだ汗を完全に除去するのは不可能なので、ニオイの原因である汗を分解し、雑菌の繁殖を抑える消臭・抗菌スプレーを使う方法をご紹介します。
1.表面をきれいに掃除する
革シートの表面についた汚れをきれいに取り除きます。
マイクロファイバーなどでぬるま湯をつかって拭き掃除すると、細かい汚れもとれるのでおすすめです。
汗は、シートベルトにも必ずついていますので、シートベルトも忘れずに拭き掃除します。
洗剤は使わないようにしましょう。
革にダメージをあたえる可能性があるのと、洗剤がシートに残ってしまうとそれがニオイの原因になるからです。
体温に近いぬるま湯を使うことで、革シートの表面についた汗や皮脂はおおかた除去することができますので、2〜3回拭き掃除を繰り返せばきれいになります。
2.ニオイを消す
汗は、シートの繊維の奥深くまで染みこんでいるので、表面を掃除しただけでは臭いは消えません。ですので、汗のニオイを分解でき、繊維の奥まで消臭成分を届けられる消臭方法が効果的です。
重曹やアルコール入りのスプレータイプ、燻煙タイプなど、いろいろな方法がありますが、シートベルトの消臭には、車内に充満しても危険でなく、人体にも配慮した消臭剤を選びましょう。
重曹を使った消臭方法
安全な掃除ができると人気の重曹は、100g100円ほどで手に入ります。重曹を上手に使えば、表面の汗と雑菌を除去するのにある程度の効果はありますが、デメリットが多く、専門業者の間では「カーシートのニオイ消しに重曹は絶対使わないでほしい」と言われています。
その理由は、
- 重曹では臭いが消えきらない
- 重曹はプロでも除去が難しく、掃除機を使うと白い粉と悪臭を撒き散らし、つまらせる
- 取り切れなかった重曹が雑菌の温床になり臭いをさらに悪化させる
- 革シートを脱脂したり、研磨したり、ダメージを与える
ですので、カーシートの臭い消しに重曹を使うのはやめましょう。
市販の消臭スプレーを使った消臭方法
次に、ファ○リーズなどの市販の消臭スプレーを使う方法です。これは、一瞬臭いが消えますが、しばらくすると必ず臭いが戻ってきてしまいます。そして、その時には、悪臭と芳香剤がまざってとても気持ち悪い臭いになっています。
それはなぜかというと、市販の消臭スプレーはマスキングという方法で臭いを消しているものが多く、これは芳香剤で臭いを包み込んで一時的に隠しているだけの消臭法なので、芳香剤が消えるとまた臭いがでてくるのです。
臭いの原因を除去していないので、一時的に臭いにフタをしただけの誤魔化しにしかなりません。
アルコールや塩素入りのスプレーを使った消臭方法
”よく効く”とか”除菌タイプ”といわれる消臭スプレーの裏面を見ると、「アルコール」や「塩素」などが入っていることがよくあります。
アルコールや塩素は除菌効果が高いので、臭いを発生させている雑菌を除去し、臭いを消すのに効果的です。
ですが、殺菌効果が高い分、スプレーしたものに与えるダメージも大きく、色が抜けたり、変質させてしまうことがあります。特に、塩素やアルコールは革のシートを硬化させたり、色抜けさせたりするので使用厳禁です。
また、アルコールは一瞬で揮発してしまうので、除菌効果も一瞬で消えてしまいます。
燻煙(スチーム)タイプの消臭剤を使った消臭方法
二酸化塩素を車内に充満させて、臭いを消す方法です。隅々までいきわたり、除菌効果を発揮しますが、これも一時的なもので、汚れがついている場所には燻蒸法の消毒効果は弱まります。
また、言うまでもありませんが、二酸化塩素には毒性があるので、狭い密閉空間である車内に使用することはおすすめできません。眼や呼吸器系の粘膜を刺激して、咳や喘息などの原因となる危険性があるからです。また、車内の隅々に入り込んでしばらく残留するので、安全性に不安があります。
さらに、二酸化塩素による燻煙は、金属やプラスチックを劣化させるので、車にもよくありません。
置型タイプの消臭剤を使った消臭方法
置型タイプの消臭剤には、臭いを中和させて消す方法のものと、炭などに臭いを吸着させて消すタイプがあります。
中和させるタイプは、空気中に消臭成分を放出し、臭いのもとと反応させ臭いを消します。ですので、消臭すればするほど消臭剤は減っていきます。
炭などの多孔体に臭いを吸着させるタイプは、臭いをどんどんキャッチして閉じ込めて消臭する方法ですが、多孔体がいっぱいになり飽和すると、それ以上は消臭できなくなります。
ですので、どちらの方法も短期間で買い替え続ける必要があります。
安全な成分で強力に消臭するスプレー
NRCプレミアムベーシックは、ナノダイヤの酸化還元作用で、臭いを元から強力分解する消臭スプレーです。
その効果と安全性は、さまざまな試験で証明されており、レザーシートにもダメージを与えず、強力に消臭します。
また、スプレーするだけで、防臭・抗菌・抗ウイルス・抗カビ加工ができますので、長期間シートを清潔に保ち、爽やかな車内空間をつくります。
レザーシートを長く快適に使うための手入れ法
ニオイが消えた後は、革専用のクリームをうすく塗っておきましょう。
革はお肌同様、適度な油分が必要です。
油分が足りないと、変なテカリがでたり、シワができたり、ひどい場合には固くなって破れる原因になります。キレイにしたタイミングで、ほんの一手間プラスしてやることで、レザーシートは長持ちします。
いつまでも美しく保つために、定期的に革製品専用のクリームを使いましょう。
塗り終わったらさらに、NRCプレミアムベーシックをかけておけば、消臭・抗菌・抗ウイルス・抗カビコーティングができ、ニオイがつきにくくなるだけでなく、空気清浄機のような働きをするので便利ですね。
お気に入りのレザーシート、ひと手間かけてグッと快適に過ごしましょう。