臭いの元になる足裏の汗・身体中の汗は、特に女性はできるだけかきたくないもの。
靴で覆われた足の臭いは、特に誰もが好みませんね。
しかし、汗が足の臭いの元になっているとはいえ、汗をかかないようにするのは逆効果。
実は、日頃から汗を増やして汗腺を訓練することが、汗による臭いを軽減させるもっとも良い方法です。
今回は、汗を増加させ・汗腺の訓練が足の臭いを治す理由、臭わない汗にする方法などを解説していきます。
汗の増加・汗腺の訓練が臭いを消すのはなぜ?
汗は、さまざまな役割を果たしています。
体温調整はもちろん、毛穴に溜まった角質除去・体内の老廃物を排出するデトックスなど、数え切れない効果を持つ汗。
汗は『天然の美容液』と言われるほど良いもので、汗なくして美肌はないと言えるほどです。
足裏だって例外ではありません。
なんの役にも立たないと思いがちですが、足裏の汗がゼロとなれば、健康的によい状態とは言えませんね。
本来、汗をかいていないと思っていても、コップ1杯の汗をかいているのが正常の足裏です。
簡単に言えば、汗は血液が肝臓や汗腺で分解されたもの。汗をかくと、それだけ身体の機能が円滑に行われている状態だと言えます。
家や電化製品をはじめ自然も然り…どんな物でも同じですね。劣化・風化・老化など…いわゆる身体の酸化です。
身体をはじめ体内の機能など全て、使わなければサビつきます。
すると、ドロドロの『悪い汗』になり、強まる足裏の臭い。悪い汗には悪玉菌が繁殖し、足の臭いを増加させてしまいます。
日頃汗をかき汗腺を使わなければ、血液を分解する力が弱まってしまうのです。
そのため、どんどん汗をかき『いい汗』を作り出す汗腺に変えましょう。汗腺のトレーニングが、汗の臭いに効果を発揮します。
足裏の汗の臭いに抗菌化作用のある食事も重要なかかわりを持っているように、健康な身体が臭いを治す一番の方法です。
汗をもって汗を制す
『多汗症』だと思われるほど、大量に足裏の汗をかく方も、逆に汗を増加させて汗腺を鍛えましょう。
『毒を以て毒を制する』(どくをもってどくをせいする)…一言で言えば、『悪い事を悪い事で制裁する』という意味合いです。
無理に抑えつけるのは、逆によくありません。
たとえれば、風邪で出た熱。無理に解熱剤で下げても、ウイルスや細菌がいなくならない限りは、また熱が出ますね。
熱は身体がウイルスや細菌と戦っている状態、身体が持っている自然治癒力の働きです。
『汗をもって汗を制す』は、それと同様です。
汗をかけばかくほど、汗腺を使えば使うほど、汗腺の機能は優れ臭わない汗へと分解する力が向上するでしょう。
汗腺の力に優れ、『いい汗』をかけば、ほとんど水に近い汗になり、雑菌の繁殖も抑えられます。
- 1日エアコンがかかった部屋の中にいる
- 歩く機会も少なく、運動不足で汗をかかない
- 汗を止めるため制汗剤を欠かせない
昔とは違い恵まれた現代、便利・快適が災いとなり、私たちの使わない汗腺の機能は低下していると考えていいかもしれません。
足裏の臭いが気になっている方は、汗をかき汗腺トレーニングに励みましょう。
汗腺トレーニングで臭わない汗にする方法
無理な発汗は逆効果
多くの汗をかくと言っても、無理やり大量の汗をかく必要はありません。
たとえば、サウナ。
上述しましたように、デトックスに良いとは言われていますが、実は『半分嘘』で『半分真実』というのが本当のところ。
汗の中に含まれている毒素(有害物質)は、微量なものでたいして多くはないと、研究で報告されています。
何でも過剰に行えば、どこかで無理がきます。長時間サウナに入っていると、脱水症状になるおそれもありますし、かえって身体に疲労がたまりますね。
無理やり汗をかいても、汗腺トレーニングをしているとは言えません。あくまでも、健康維持のための適度な量の汗をかく方がいいと言えます。
サウナが苦手な方なら、エアコンをOFFにする時間を作るだけでも効果はあります。
半身浴/手足高温浴
半身浴も、デトックス効果があると言われていますね。
半身浴は、足の臭い改善の汗腺トレーニングのためだけでなく、リラックスできストレス発散にも大変良い方法です。
また手足高温浴は、肘上と膝下のみお湯につける方法です。
実は、手足の汗腺はあまり活発に働いていません。手足を温めて汗腺の働きを高め、お湯につかっていない箇所からの発汗も見込めます。
42〜43度程度、10〜15分ほど温めましょう。
すぐに足裏の汗の臭いを消してはくれませんが、汗腺はしっかり機能し必ずプラスになります。
楽しく行う運動でかく汗
汗腺のトレーニングで臭わない『いい汗』をかくためには、適度な運動による汗が効果的。
また上述したように、ストレスなく楽しく行う気持ちも大切です。
嫌だなと思いながら運動すれば、必ずと言える確率でストレスが溜まりますね。楽しんで運動する方が、メンタル面での悪影響が少なくなります。
メンタルケアは、4つの足の臭いの対策の1つです。
運動が苦手な方でも、ウォーキングなどの有酸素運動で、軽いウォーミングアップ程度から始めましょう。
無理な食事制限によるダイエットをすれば、リバウンドが待ち受けているように、無理な運動は身体にとってあまりいいとは言えません。
さらに、3日坊主で中断する可能性大ですね。1日10分だって、継続こそ力を発揮します。
また仕事からの帰宅時、一駅前から歩く・エスカレーターではなく階段を使うなど、少しでも身体を動かす機会を増やしましょう。
塵も積もれば山となるように、少量の汗であっても、汗腺トレーニングになります。
てっとり早く足の臭いを消す方法
汗をかく汗腺トレーニングと同時に、行いたい靴の抗菌化。
靴の悪玉菌を滅することが、もっともてっとり早く足の臭いを消す方法です。
たとえ足裏の汗が『いい汗』になったとしても、悪玉菌がいなくなるわけではありません。
皮膚常在菌は、善玉菌と悪玉菌がいてこそ成り立っているもの。完璧にクリーンな無菌状態などあり得ませんね。
靴には悪玉菌はもちろん、悪玉菌が生み出した臭いの元『イソ吉草酸(イソきっそうさん)』が繊維の奥深くに絡みついています。
靴も足裏も、綺麗に洗っても臭いが落ちないのは、そのためです。
抗菌化により、長期間臭いの発生源を排除でき、かつ肌に安全な消臭スプレーを選んで上手に使うのがベストですね。